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この世の全一調和的な本質を正しく反映しない不公正なルールやシステムが現代社会を悩ます多くの問題や禍の根本原因であると本質主義者は考えます。その不公正なルールやシステムがわたしたちの社会の構造的な圧力となって多くの人々の心を不安にしたり、苦しめたり、時としてその未来を閉ざして絶望に陥れたりしているのです。いわば、現代社会は、システム的かつ構造的に多くの人々の将来の可能性をさまざまな形で奪い取り、その結果、人々を現状に対する不満や怒り、あるいは、未来に対する不安や潜在的な絶望やニヒリズムなどによって自暴自棄に陥れたり切れやすいものにしたりしているのです。 このように考える本質主義者は、現代社会のさまざまな形の犯罪や不幸や悲劇の過半は、現行の不公正な社会的ルールやシステムをその根本から変えることによって解消すると信じます。そしてまた同時に、このような社会の本質的な欠陥をいつまでも放置しておくことは行政に与る者の許されざる怠慢であると考え、現政権政党の速やかな退陣を求めるのです。 さて、現代社会を覆っている極端なまでに拡大し続ける経済的格差や権利的不公平の主な原因と考えられるものに、グローバ化に伴う新自由主義的経済システムがあります。しかも、この経済システムの前提となるべき社会のモラルは今や甚だしく荒廃しており、このような悪しき精神的環境の中で自由放任的なグローバル経済競争を推し進めていくことはそのまま地球社会全体を危険極まりない状況へと導いていく恐れがあるのです。つまり、そのことによって、個人間、国家間、民族間の競争や対立をより一層激化させることになり、さらに多くの紛争や戦争を招いたり、あるいはまた、自然環境や社会環境や労働環境などがさらに悪化したりして、あらゆる形の悪循環が社会のいたるところで渦巻き、逆巻くようになると懸念されるのです。 本質主義者の見るところ、そもそも資本主義経済システムでは社会の本質的な矛盾を解消することなどできないのです。むしろ、このシステムこそが現代世界を覆う社会的矛盾の元凶そのものなのであり、それだからこそ、このシステム自体を他のもっと本質的なシステムに置き換えなければならないと本質主義者は考えるのです。そして、利己的な個人による自由放任的な競争経済システムなどではなく、個人と全体とが理想的なバランス状態を安定的に保つことが出来るような全一調和的な経済システムを創造的に構築していかなければならないと思うのです。 わたしたちはこの辺りで、資本主義経済システムがこれまでに辿ってきた、恐ろしいほど矛盾に満ちた、そしてまた、甚だしく本質破壊的な無慙な歴史を直視して、ふたたび同じ轍を踏むような愚を犯さないためにも、この世の本質をどこまでも歪みなく反映した全一調和的な経済システムを新たに築いていかなければならないのです。 |
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