No.1744 一体性と完全バランス (2) 個人
この世の一切は一体的です。すなわち、個人と地域社会と国と人類と地球生命系と地球と太陽系と銀河系と宇宙とはどこまでも一体的であり、この世のあらゆるものはお互いに全一連関的な一体性の中に存在しているのです。そして、そのような全一連関的な一体世界においては、存在するすべてのものがお互いに歪みや偏りのない完全バランス状態にあることが本来あるべき(すなわち、もっとも自然で)健全(本質的)な在り方なのです。
さて、ここでわたしたち個人としての人間の在り方について考えてみれば、わたしたち人間もまたそれぞれが自らの生命活動においてこの世のあるべき全一連関的な完全バランス状態を損なわない限りにおいてのみそれぞれの真・善・美(自然本来の本質価値)を生きることができると考えられます。ところが、わたしたちがその本質的な在り方を忘れて(本質忘失)、必要以上に自己中心的になった途端にこの世とのバランス状態を損ない、たちまち本質的な悪の中に生きることになります。そして、この世の本質を破壊し始めるのです。
ところで、常に、かつ、自動的に全一連関的な完全バランス状態を維持し続けようとするこの世界にあって、わたしたち人間もまた、それぞれが一人の人間として、常に、そして、積極的かつ自覚的に、その全一連関的な完全バランス状態を保とうと努めることの中に人間的な真・善・美を認めることが出来ると信じる本質主義者は、そのような真・善・美につながる活きに反する人間の本質破壊的な意識の在り方を駆逐しようとします。すなわち、この世の本質を忘れてしまうこと(本質忘失)や、その本質忘失によって募ってくるエゴイズム(自己中心性)や、この世の本質を無視したり(傲慢)、否定したりすること(ニヒリズム)などをこの世の全一連関的な完全バランス状態を損なうのみならず、人間社会にも多くの弊害をもたらす諸悪の根源であるとして駆逐しようとするのです。そして、自らの生き方の中心に全一連関的な完全バランス状態の持続的維持を据えることになります。
かくして、個人としての人間の在り方においては、できる限り、自らの意識の中から、人間的な真・善・美に反する本質忘失やエゴイズムや傲慢やニヒリズムを排除して、積極的、かつ、自覚的に、この世との全一連関的な完全バランス状態の持続的維持の中に生きようとするのです。
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